2021年5月22日、この日ついに相模原は天皇杯の本戦出場を果たしました。ここに達するまで何年かかったことか!くーッ!
天皇杯という言葉を聞くと、あの苦い日々を思い出します。大学生にやられ、社会人にやられ、YSさんにやられて。
できればJ3の時に予選突破したかったけれど、そこはいかついJ1のクラブが4つもある魔境神奈川県。出られるんだから素直によしとしましょう!うんうん。
さて、お相手の東京代表駒沢大学さんはアンツバの愛称で知られる安藤翼選手の母校。そりゃあやる気200%でしょうということかスタメン出場。
そして、そして、ついにあの男の出番がやってきました!
昨年の11月の藤枝戦を最後にピッチを遠ざかっていた窪田選手。今シーズン初出場です。
窪田くんといえば、J2昇格を果たした昨シーズン、ベンチをあたためる日々にも腐ることなくチームを、仲間を鼓舞してきた姿が思いだされます。
気合の入った守備、前線への指示、攻撃を組み立てるパス。とにかく良い部分を出し尽くしてほしい!
なお試合ですが、駒沢の選手の気合はアップの時から相当のものでした。
レモンガススタジアムのロッカーは外に向けて空いてるのですけども、反対側サイドにいる我々にもはっきりと聞こえる気合の掛け声。スタジアム中に響き渡っています。
J2では挑戦者の我々ですが、久しぶりに負けられないというプレッシャーとも戦うことになりました。
試合は1点差で進み、最後に和製ユーリといいますか、中山きんにくんこと中山選手の移籍後初ゴールで3−1の快勝です。
ちなみにこの試合で感じたのは、気合とプレーの強度、インテンシティーといわれるものは別種のものだということでした。
気合でいえば、我々より駒沢の選手の方が『やってやろう!』という気持ちに満ちていたと思います。
しかしいざ始まってみると、J2のチームと対戦するときのような緊迫感というか、球際とかデュエルとか呼ばれる1対1の部分で怖さみたいなものをピッチサイドにいて感じることは少なかったように思います。
この辺りがリーグのプレースタイルの違いというのでしょうか。プロか大学生か、上手いか下手か、強いとか弱いではない部分。上手い下手なら川崎の三苫選手は2年前まで大学生ですものね。
そうした違いを超えて彼らから強く感じたのは清々しさです。終了後の深々とした一礼や声の明瞭さ。そうした彼らの態度に多くのサガミスタが惜しみない拍手を送っていました。
うーん、やっぱりスポーツって素晴らしい。またどこかで対戦したいと感じさせる相手でした。
なお二回戦は6月9日にミクスタで同じJ2の北九州と対戦。今シーズンのリーグ戦でまだ未対戦なのに初戦が天皇杯とは。
同一リーグだけにまた違った負けられない試合になりました。
photo & text by hori